相談内容
JETプログラムで外国語指導助手(ALT)としての契約満了後、日本で就職活動をするため、短期滞在ビザに変更しました。英会話講師の仕事が決まったのですが、ビザの変更方法がわかりません。
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JETプログラムとは?
JET プログラムとは、語学指導等を行う外国青年招致事業(The Japan Exchange and Teaching Programme)の略で、外国青年を招致して地方自治体等で任用し、外国語教育の充実と地域の国際交流の推進を図る事業で、世界最大規模の人的交流プログラムです。1987年の開始以来、78ヵ国から77,000以上が参加しています。
⇒ JET プログラム https://jetprogramme.org/ja/
JETプログラム参加者には次の3の職種があり、90%以上の方がALTとして参加しています。契約期間は原則として 1~3年(1年単位)です。
【3つの職種】
①外国語指導助手(ALT)
②国際交流員(CIR)
③スポーツ国際交流員(SEA)
⇒ 外国語指導助手(ALT)とは
外国語指導助手(ALT)は、教育委員会や公立・私立学校で所属長や校長の指示を受け、外国語担当指導主事 又は外国語担当教員等の助手として職務に従事します。在留資格は「教育/Instructor」となります。
【配属先】
小学校、中学校、高等学校、教育委員会等
【職務内容】
①小・中・高等学校における外国語授業等の補助
②小学校における外国語活動等の補助
③外国語教材作成の補助
④外国語担当教員等に対する現職研修の補助 ⑤特別活動や部活動等への協力
⑥外国語担当指導主事や外国語担当教員等に対 する語学に関する情報の提供
⑦外国語スピーチコンテストへの協力
⑧地域における国際交流活動への協力
⑨その他所属長又は校長が必要と認める職務
日本人の先生と ALT が力を合わせ、それぞれの得意分野を活かして、魅力ある効果的な授業作りを目指し、ALTは児童・生徒と一緒に給食を食べたり、 部活動に参加したりすることで児童・生徒との異文化交流を推進します。ALTの担当言語は英語に限らず、中国語、フランス語、ロシア語等、その他にも複数言語を話すALTもいます。
JETプログラム終了後、日本で就職活動を行うことを希望する場合の在留資格について
本来、「短期滞在/Temporary Visitor」の在留資格では就職活動が認められていません。しかしながら、JETプログラム参加者については、JETプログラム終了後も日本と募集選考国間の懸け橋として、日本で活躍することが強く期待されているため、例外的に認められています。
日本在留中のJETプログラム参加者であって、地方公共団体等との契約等に基づく活動を終了した後も引き続き日本に在留して就職活動を行うことを希望する外国人は、管轄の地方出入国在留管理局において、任用団体が作成するJETプログラムに係る在職証明書を提出し、JETプログラムの終了者であることが確認されれば、出入国在留管理庁の判断により、最長180日間の「短期滞在/Temporary Visitor」の在留資格が認められます。
今回の相談者様も、JETプログラムの終了後、引き続き日本で働きたいとお考えになり、この例外的に就職活動が認められる短期滞在ビザを取得して就職活動を行ってきました。
短期滞在から就労系の在留資格に変更することはできるのか?
ここで気をつけないといけない点は、在留資格「短期滞在/Temporary Visitor」により日本国内に在留している外国人については、在留資格の変更が認められないということです。
今回の相談者様も、在留資格「短期滞在」により日本に在留している間に就職活動をして、英会話講師の仕事が決まったとの事ですが、JETプログラムの終了後、特別に認められた在留資格「短期滞在」だからといって、このまま就労系の在留資格(今回のケースでは「技術・人文知識・国際業務」)に直接変更することはできません。
この場合、相談者様は一度帰国していただき、先ずは就職先企業が地方出入国在留管理局に在留資格認定証明書交付申請をし、相談者様を日本に呼び寄せる手続きが必要となります。在留資格認定証明書が交付された後で、相談者様は、当該国を管轄する在外公館において在留資格認定証明書を提出し査証発給申請~査証取得し、それから来日するといった手続きの流れとなります。
本業でお忙しくされている方々が、自力で複雑な申請書類や必要書類を準備していくことは、かなり負担の大きな作業ではないかと思います。しかも、在留資格の手続きでは、ちょっとしたイレギュラーがあれば、上手くいかないことも多くあります。
「技術・人文知識・国際業務」のような就労系の在留資格を取得するための手続きについて、「何から手をつければ良いのかわからない」「早く就労ビザを取得できるようにサポートしてほしい」といった困りごとがございましたら、まずは詳しい専門家に相談してみることをお勧めします。当事務所でも無料相談を行っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
最後まで記事をお読みいただき、ありがとうございました。