このページの目次
1.はじめに
帰化申請して日本国籍を取得した場合、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?この記事では、そのような疑問についてお答えいたします。ぜひ参考にしてください。
2.帰化申請のメリットについて
2-1.パスポートについて
日本のパスポートは、最も信用度の高いパスポートの一つと言われています。多くの国や地域では、パスポートを有していても自由に海外へ行くことが認められないケースがあります。帰化申請した外国人は日本人となるため、日本のパスポートを使用することができ、短期滞在であればノービザで色々な国に行くことができるようになります。
2-2.戸籍について
帰化申請した外国人には戸籍が編製され、氏名、生年月日、性別などの基本的な個人情報が公的に一元管理されます。戸籍が日本にあると言う事は、これまでのように本国の領事館で公的書類を取り寄せしたり、出産、結婚、離婚などの度に領事館で苦労して手続きしたりする必要が無くなります。
今後、これらの手続きは、全て日本の役所で手続きが出来るようになります。
2-3.住民票について
外国人登録番号などが削除され、日本の本籍地などが記載されるようになります。
2-4.名前について
帰化すると通称名ではなく、日本人としての新たな姓名を自由に決めることができます。(使用できる漢字に一部制限あり。)日本国籍取得後はすべてこれを本名として公的手続きすることが可能になります。
2-5.社会保障について
年金や保険、教育、福祉といった社会保障を日本人と同等に受けることができるので、経済的なメリットがあります。また、社会保障を受けられることは、育児や子育てなどをしながら日本で長く暮らしていく上で安心感も大きいです。
2-6.参政権
帰化申請した外国人は参政権(選挙権・被選挙権)が与えられます。
2-7.就職活動について
基本的には、帰化申請した外国人の方は、就労活動の制限はなくなります。外国人であることが採用のハンデとなる場面や、外国人が就職できない職業は数多くありますが、帰化申請をして日本国籍を取得することにより、これらの不安はなくなります。帰化申請した外国人は日本国籍を有するため、公務員になることも可能です。
2-8.社会的信用が得られる
帰化することで、日本人として見なされ社会的信用度が上がり、融資が受けやすくなります。
日本を出国する可能性のある外国人に融資することは、避けたいと考える金融機関がほとんどです。帰化申請して日本国籍を取得すれば、銀行から住宅ローンや自動車ローン、事業面での融資を受けやすくなります。また、賃貸物件などの住居を借りる場合に、選択肢が増え、条件面で有利になります。
3.帰化申請のデメリットについて
3-1.母国の国籍を失う
日本では二重国籍は認められていないため、帰化をすると母国の国籍を失うことになります。また、帰化した後に再び元の国籍に戻ることを希望したとしても、国籍の回復が難しい場合もあります。母国の国籍回復の制度について、予め調べておきましょう。
3-2.母国に長期間行く場合にはビザの申請が必要となります。
母国に帰る際にビザ(査証)が必要になるケースもあります。しかし、母国が日本人の滞在についてどのように管理をしているか、予め調べておきましょう。
4.まとめ
以上、代表的な帰化申請のメリットやデメリットについてご紹介してみました。一般的には、ずっと日本で住み続けるつもりであれば、帰化申請には多くのメリットがあると思います。ご自身でメリットとデメリットを比較検討し、良く考えて選択するようにしてみてください。