このページの目次
1．はじめに
帰化申請は提出する書類が非常に多く、その内容も複雑で難解なものが多くあります。このような申請書類をご自身で揃えて提出することは、かなり負担が大きく困難な作業であると言えます。
帰化申請の準備をしようと思っても、何から手をつけていいのか分からない、書類を作成して法務局に行く時間がない、集める書類が煩雑過ぎて申請を断念した、法務局で言われたことがよく理解できない・・・など、悩みは尽きません。
この記事では、そのような外国人の方々が、行政書士に帰化申請を依頼するメリットについて記事にしてみたいと思います。
2．帰化許可申請者数、帰化許可者数の推移
法務省サイトでは、毎年の帰化申請を行った場合の許可及び不許可の推移（いずれも暦年の人数）といった統計データが民事局により公開されています。
以下はその統計データを要約したものです。各年度によって帰化申請者数と許可者数の人数の割合が逆転しているのは、帰化許可申請の審査期間が長期にわたるため、例えば前年に帰化許可申請をして越年して許可がされた場合に帰化許可者数の人数が帰化許可申請者数を上回る年度が生じる場合があるとの事です。
https://www.moj.go.jp/MINJI/toukei_t_minj03.html
| 帰化許可申請者数（人） | 帰化許可者数（人） | 帰化不許可者数（人） | |
| 令和5年 | 9,836 | 8,800 | 813 |
| 令和4年 | 9,023 | 7,059 | 686 |
| 令和3年 | 9,562 | 8,167 | 863 |
| 令和2年 | 8,673 | 9,079 | 900 |
| 令和元年 | 10,457 | 8,453 | 596 |
| 平成30年 | 9,942 | 9,074 | 670 |
| 平成29年 | 11,063 | 10,315 | 625 |
| 平成28年 | 11,477 | 9,554 | 607 |
| 平成27年 | 12,442 | 9,469 | 603 |
| 平成26年 | 11,337 | 9,277 | 509 |
このように、帰化申請は要件を満たし、法務局から求められる必要書類を集めることができれば、割と高い確率で許可が出ています。帰化申請は、永住ビザに比べて不許可になると思われる申請の数が少ないとはいえ、それでも1割前後の方々は不許可になっている訳ですが・・・。
3．行政書士に帰化申請を依頼するメリットやデメリット
帰化申請は、許可要件や必要書類が非常に複雑で、自力で帰化申請を行う場合、平日の日中に法務局に何度か通うことになります。書類に不備があって受理してもらえない度に、法務局に通う回数は増えていくことになります。
行政書士に依頼をすることで、このような法務局への出頭を最小回数で済ませることが可能です。自力で申請するよりも圧倒的に法務局に通う回数は圧倒的に少なくて済むでしょう。
行政書士への報酬として費用が掛かることがデメリットではありますが、少しでも早く、かつ、高い確率で日本国籍を取得するためには、専門の行政書士に依頼してしまったほうが、最終的には良い結果になると言えるでしょう。
何故そのような事が言えるのか、具体的にどのようなメリットがあるのか、少しご紹介したいと思います。
行政書士に依頼するメリット①：行政書士の専門知識で許可の可能性を判断
帰化申請の許可要件は非常に複雑です。相談者様の状況をよくお伺いし、許可の可能性を判断いたします。一見、許可要件を満たしているように見えても、専門家の目線で見れば、不許可になる可能性が高い場合もよくあります。
このような場合でも、今後どのようにすれば良いのか、いつ申請すれば良いのかなど、適切なアドバイスをもらうことが可能です。
行政書士に依頼するメリット②：必要書類の洗い出しや収集代行
帰化申請に必要となる書類は、非常に多くの書類が必要となり、また複雑で難解なものが多くあります。それに加えてやっかいなのが、相談者様の状況によって必要書類が異なるということです。必要書類は、日本国内のものだけではなく、本国からの取寄せが必要なものもあり、このような場合には翻訳の手配など他にもやるべきことが沢山あったりもします。
このような公的書類の収集のためには、学校やお仕事を休んで、役所や行政サービスの窓口へ出向く必要もあるでしょう。行政書士に帰化申請を依頼すれば、収取漏れがないよう帰化申請の必要書類を洗い出し、書類収集の代行も依頼することができます。
行政書士に依頼するメリット③：帰化申請書類の作成代行
お預かりした書類と収集した書類をもとに申請書類を作成しますが、一部申請者様にお聞きしなければ分からない点もあります。極力、電話やFAX、メール等を利用して、お客様の負担が少なくなるよう配慮いたします。帰化申請書類の作成にはセオリーやルールがあります。
このような申請書類の作成は、一朝一夕にはできません。行政書士に帰化申請を依頼すれば、このような申請書類作成の代行も依頼することができます。
行政書士に依頼するメリット④：法務局への同行
申請者様は、書類の準備が整いましたら法務局を訪問し、面談と書類のチェックを受けることになります。行政書士に帰化申請を依頼すれば、この法務局への訪問に同行し、申請者様と一緒に法務局担当官と面談を受けることが可能です。
法務局によっては、同行NGの場合もありますが、このような場合には、どのようなことを聞かれるかなどの事前打ち合わせでフォローいたします。この法務局面談で問題が無ければ、帰化申請の受理となります。
4．まとめ
帰化申請の場合、要件も書類も複雑となるため、申請者様がインターネットで調べた情報だけで申請作業を進めることは非常に困難です。ご自身で申請する場合には、費用を抑えることは可能ですが、依頼しなかったことによる多くの弊害が発生する可能性があります。
帰化申請は、準備から許可まで、かなりの長丁場となります。その間、ストレスや手間から解放され、専門家に依頼したことにより許可の可能性が高くなることを考えると、行政書士に帰化申請を依頼するメリットは十分にあると言えるのではないのでしょうか。是非、ご検討いただければと思います。
