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1.はじめに
広島県に住む外国人が永住ビザ取得の申請をする場合、必要書類を一式揃え、平日の昼間に広島出入国在留管理局に行く必要があります。永住ビザや永住権を取得するためには、様々な要件をクリアしており、これからも安定して日本で生活できることを、立証資料などで証明しなければなりません。
不慣れな日本で暮らしている外国人にとって、このような申請書類をご自身で揃えて永住ビザを取得することは、かなり負担が大きく困難な作業であると言えます。この記事では、外国人の方が、永住ビザの取得の申請を行政書士に依頼するメリットについて、掘り下げて考えてみたいと思います。
2.永住ビザ・永住権の許可率
出入国在留管理庁のサイトには、様々な統計資料が公開されており、永住ビザの許可率なども確認することができます。直近の許可率を調べてみますと、下の表のようになっています。(「その他」の項目を書いていないため、許可人数と不許可人数の合計と受付総数が一致しておりません。)
https://www.moj.go.jp/isa/policies/statistics/toukei_ichiran_nyukan.html
受付総数(人) | 許可(人) | 不許可(人) | 許可率(%) | |
2022年 | 58,927 | 37,992 | 19,148 | 64.5% |
2021年 | 64,149 | 36,691 | 25,451 | 57.2% |
2020年 | 57,570 | 29,747 | 25,383 | 51.7% |
2019年 | 56,902 | 32,213 | 22,243 | 56.6% |
2018年 | 61,027 | 31,526 | 27,287 | 51.7% |
2017年 | 50,907 | 28,942 | 20,044 | 56.9% |
2016年 | 52,819 | 35,679 | 15,631 | 67.5% |
2015年 | 56,182 | 39,820 | 15,130 | 70.9% |
2014年 | 50,788 | 35,800 | 13,916 | 70.5% |
2013年 | 62,695 | 45,179 | 16,420 | 72.1% |
直近では50~55%の許可率で推移しておりましたが、2022年は64.5%と若干高かったようです。2016年までは70%前後の許可率だったのが、2017年から50%台に下がっています。(高度人材の永住許可申請が始まった影響?)
いずれにしましても、約半数の方が不許可となっている申請のため、やはり難易度の高い申請と言えるでしょう。
3.行政書士に永住ビザの取得を依頼するメリット
永住ビザ・永住権の申請は許可要件が複雑で、多くの立証書類が必要です。少しでも高い確率で永住ビザを取得するため、専門の行政書士に依頼してしまったほうが、最終的には良い結果になると言えるでしょう。何故そのような事が言えるのか、具体的にどのようなメリットがあるのか、少しご紹介したいと思います。
行政書士に依頼するメリット①:行政書士の専門知識で適切なアドバイス
永住ビザの許可要件は非常に複雑です。一見、許可要件を満たしているように見えても、専門家の目線で見れば、不十分な場合もよくあります。このような場合でも、今後どのようにすれば良いのか、適切なアドバイスをもらうことが可能です。
行政書士に依頼するメリット②:正確な必要書類がわかる
永住ビザの申請は、入管のサイトに記載されている必要書類を集めて提出すれば大丈夫といった類のものではありません。これは必要最低限の書類が記載されているに過ぎず、申請者様の状況によって、他の追加資料が必要となってくる場合が多々あります。このような場合でも、どのような追加資料が必要か、具体的なアドバイスをすることが可能です。
行政書士に依頼するメリット③:書類の収集や作成に手間が掛からない
永住ビザの申請には、多くの公的書類が必要となります。申請者様ご自身で収集することも可能ですが、学校やお仕事を休んで、役所や行政サービスの窓口へ出向く必要があり、思った以上に時間と手間がかかる作業です。行政書士に依頼をすれば、このような書類収集の代行も依頼することができます。
申請書も様式を入管のサイトからダウンロードし、申請者様ご自身で作成することは可能です。そこまで難しい作業ではないのですが、それでも記入漏れや記入ミスは入管に出直しとなり、余計な時間がかかってしまいます。このような作業も、行政書士に依頼をすれば、正確な書類を用意してもらうことが可能です。
行政書士に依頼するメリット④:申請の代行・追加書類の対応
弊所は、出入国管理に関する一定の研修を修了した申請取次行政書士です。申請取次行政書士は、申請者に代わって申請書等を提出することが認められた行政書士です。申請者様に代わって、申請書類を提出し、追加書類を求められた場合には適切に対応を行い、最終的には新しい在留カードの受け取りまで行うことが可能です。
4.まとめ
永住ビザ取得を行政書士に依頼する費用は、決して安い金額ではありません。ご自身で申請する場合には、費用を抑えることは可能ですが、依頼しなかったことによる多くの弊害が発生する可能性があります。
永住ビザの申請は、準備から取得まで、かなりの長丁場となります。その間、ストレスや手間から解放され、専門家に依頼したことにより取得の可能性が高くなることを考えると、行政書士に永住ビザの取得を依頼するメリットは十分にあると言えるのではないのでしょうか。是非、ご検討いただければと思います。